教則動画レビュー:カウアン・タニノ 世界を制したフェイバリットスイープ

今回はBJJチャンネルさんからのご依頼で、名門ATOS所属の若手柔術家「カウアン・タニノ選手」のスイープに関する教則動画についてレビューしてみました。

この教則動画の見どころ

この教則は、カウアン・タニノ選手の「ワンレッグXからのスイープ」をテーマにしたセミナーを、教則としてテロップ&チャプター編集した作りとなっています。

セミナーの開催地が森戸 新士選手が所属するLEOSであるため、技の受け手が森戸選手という豪華キャスティングになっていて、収録内容については、スイープを仕掛ける際のツーオンワングリップの技術が素晴らしく、ハイレベルな試合で磨き抜かれたあまり見たことがないような組手の工夫が見どころだと思います。

収録内容について

教則の前半は「ハーフガードで相手に首と脇を制された不利なポジション」からスタートするというユニークな構成です。そこから、ハーフバタフライを作ってワンレッグXを作ったり、腕のフレームを作るのが難しい場合はフックスイープを狙いにいくというコンビネーションが主軸になっています。

  1. ハーフバタフライを経由してワンレッグX
  2. 相手が片膝をついてパンツグリップをしてきた時の対応
  3. ハーフガードからのフックスイープ
  4. ワンレッグXから相手のリアクションに応じたスイープ
  5. 【セミナー参加者への個別説明】ハーフバタフライからのワンレッグX
  6. クォーターハーフガードからのワンレッグXエントリー
  7. ワンレッグXからのモディファイドXスイープ
  8. ワンレッグX & カラーグリップからのレッグドラッグ
  9. 【セミナー参加者への個別説明】クォーターハーフガードからのワンレッグX
  10. 質疑応答(ボトムについて)

なかでも見どころはチャプター4と9にある「セミナー参加者への個別説明」で、さまざまなレベルのセミナー参加者たちの疑問点や不足しているディテールについてカウアン選手が丁寧にレクチャーしており、テクニックの細かい部分や覚えておくべきコツがよく分かるのでオススメです。

過去にワンレッグXの教則を出している森戸さんが「これめっちゃいいですね!」と、カウアン選手の実戦に基づいたノウハウを聞いて教則の中で絶賛していたりするくらい、技術的な工夫と納得感があります。

また、チャプター6以降の「クォーターハーフガードからのワンレッグXエントリー」は、シングルレッグハーフで足を抜かれそうになった展開からのカウンターでワンレッグXにエントリーできるので、ハーフガードをよく使う人にはとても嬉しいテクニックだと思います。

収録時間 48 分と、他の作品と比較すると少々短く感じるかもしれないですが、かなり内容が濃いと思います。

教則動画のフォーマットについて

BJJチャンネルさんの教則は、ユーザーの閲覧環境にあわせてフォーマットを選択できるのが良いですね!
ダウンロード形式のVimeo版・Dropbox版(オンデマンド視聴も可能)と、物理フォーマット形式のDVD・Blu-ray版があります。

導入コストが低くてお手軽なダウンロード形式が主流となってきている中、制作にすごく手間とコストのかかるDVD・Blu-ray版まで制作しているのは、素晴らしい企業努力だと思います。

まとめ

この教則はハーフガードで陥りがちな苦しい展開を、ワンレッグXにエントリーすることで打開することに特化したような内容という印象。個人的に使えそうなテクニックが満載で、カウアン選手が実際に試合で使っている強いグリップを作ってからのスイープは、マスターすれば強力なアドバンテージになるように思いました。

ワンレッグXでの展開のバリエーションを増やしたい人や、ハーフガードからの展開を増やしたい人にはオススメです!

こちらもオススメ

教則で受け手を担当した森戸選手もワンレッグXを得意としていて、教則「森戸新士 ワンレッグX ドミナンス」ではエントリーから基本的なスイープの展開、応用技、他のガードへの連携など幅広く紹介されています。相手のディフェンスに対してのカウンターも豊富に収録されているので、より理解が深まるように思います。

おまけ

つい先日、ADCC JAPAN TOKYO OPEN 2025の試合会場に森戸選手がいらっしゃったので「ワンレッグXの教則レビュー記事を書かせていただいた柔術イラストレーションです!」とお声がけさせていただいたのですが、どうもあまり伝わっていない印象だったので(泣)、柔術イラストレーションの名刺を作ってみました。

名刺の裏側に、SNS等で評判が良かったイラストを印刷してます

名刺の裏側には約20種類くらいのイラストを印刷してまして、小さめの額やフォトフレームに入れて飾ったりしてもらえるよう厚めで質感の良い紙を採用。1つの絵柄につき3〜5枚くらいの数量で作ってます。

これなら、「あの柔術のイラストを描いてる人ですね!」と一発で分かってもらえるかなと。

欲しい方は、最近よく試合会場にいるので声かけてくださいー

プロフィール

TUNETOMO 取材・文/イラスト

柔術紫帯。柔道黒帯。上級ウェブ解析士。デジタルマーケティングによるWeb戦略提案とUI/UXディレクションが専門分野。柔術とイラストレーションと洋服が好きすぎて、オリジナルのアパレルSHOPまで作ってしまった。

Twitterで更新情報を発信しています

柔術イラストレーション

公式 Xアカウントにて、ブログの更新情報や最新アイテムのリリース情報などを発信しています。もしよろしければフォローをお願いします(^人^)