ストライプル早稲田ヒルマ道場 ベーシックセミナー「ハーフガード」に参加してきました
毎月恒例の晝間先生のベーシックセミナーに参加してきました。今回のテーマは「ハーフガード」。参加者は常連メンバーが中心だったのですが、またもや大阪から白帯の女性柔術家が参加でした!
セミナー内容について
セミナー内容はハーフガードでよくある展開からスイープにつなげるテクニックが中心。「ハーフガード」の定義とは、相手の足の間に自分の足が入っている状態。二重絡みやニーシールドハーフはもちろんのこと、スパイラルガード(リバースデラヒーバ)などもハーフガードの一種だそうです。
「スイープ(上を取ること)」を主題にしたのは、それが柔術本来の姿だから。気をつける点としては、「自分の体がねじれていては力が出づらい」ということ。「相手の体はねじる」「自分の体はねじらない」。
今回やったこと
- ハーフガードから、脇を差してバックテイク
- ハーフガードから、脇を差してバックテイクをヘッドロックで防いできた際のスイープ
- ハーフガードから、脇を差した手をオーバーフックされた際のスイープ
- ハーフガードで枕と脇を差された状態から、相手の手前側の足をフックして肩ブリッジ・スイープ
- ハーフガードで枕と脇を差された状態から、脇を差されている側の足を二重絡みで固定して、相手の帯を掴み、反対側の足を掬いながら二重絡みを解除して下から足のフックを入れ、頭の方向にリフトアップしてガードに戻す・もしくは両足フックの状態にする
- ハーフガードから、寝そべって枕を取ってくる相手の脇を差し上側の足の膝上をフックして状態を起こし、腰を切ってニースライスのような姿勢から上をとる
- ハーフガードから、寝そべって枕を取りながらエビをしてくる相手の腰を腕で止め脇を差してフックスイープ
- 同様の姿勢から、フックした足をすかしてくる相手へのスイープ
- ハーフガードから、寝そべって枕ではない位置にポジションを取る相手の頭をかいなを返してクラッチして背中側へスイープ
- 同様の姿勢から、足の内側にフックを入れて相手を浮かせてバックテイク
- ハーフガードから上をとってマウントの状態で膝を前に抜いてきた相手に対して、脇を締めて足を抜いて腰を切って脇差しバックテイク
- ハーフガードから上をとってクロスニーの状態で膝を前に抜いてきた相手に対して、相手の手前側の片襟を両手で掴んで腕を伸ばしてフレームを作りながらエビをして、空いたスペースから脇を差してバックテイク
- 同様の流れから脇差しバックテイクをオーバーフックで防いできた場合の潜りスイープ
ほぼニーシールドは使わない技術でした。カルペディエム 岩崎選手のハーフガードもニーシールドなしでも相手に潰させない技術なので、これと晝間先生のハーフガードの技術を合わせるとすごいことになりそうな気がしました。
まとめ
年明け早々の連休最終日ということもあって参加者は少なかったのですが、とても良い学びがありました。ベーシックセミナーの「ハーフガード」は2回目の受講となりますが、いろいろと疑問だったことが解消できた気がします。
- オープンガード
- ハーフガード
- クローズガード
- ニーオンベリー
- マウントポジション
- バック
- ヒップスロー
- オモプラータ
- パスガード
- 腕十字
- 十字絞め
- 腕絡み
ヒルマ道場のベーシックセミナーは上記の12講座を受講したのですが、バランスよく技術を網羅することで自分の柔術スタイルの底上げができているように思います。
青帯とは柔術の基本的な動きを幅広く理解するタイミングで、紫帯以降は得意分野を深めていくのが良いと聞いているので、昇帯に向けての良い準備が整ってきたなと思っています。
Copying Youtube is the Biggest Mistake From Beginners
(初心者の最大の過ちは、YouTubeで見た技の真似ばかりしていることだ)
ホジャー・グレイシー
これはホジャー・グレイシーの言葉なのですが、最近になって日本国内の柔術家Twitter界隈で「柔術家の学ぶべき基本って何?」という切り口で議論になっていたようです。
この見出しにだけ反応して極端な反論をしている人が大多数だったのですが、それでは「木を見て森を見ず」の状態。ホジャー・グレイシーがこの言葉を伝えたかった相手やその真意は、引用元の記事に掲載されたインタビューの原文を読むと分かります。
以下にて、その原文を分かりやすく私なりの解釈をいれながら日本語に翻訳してみました。
ーーー チャンピオンになりたい若いBJJ競技者の最大の間違いは何ですか?
ホジャー・グレイシー YouTubeをコピーすることは、基礎を訓練することではない。ベリンボロに夢中になって、残りを忘れてしまう子供たちにとっては最大の間違いかもしれません。
ーーー YoutubeはBJJ競技者にとって悪いものになるのでしょうか?
ホジャー・グレイシー 私もそう思います、特にビギナーの頃は。悪い習慣を作らないことはとても重要です。非常に強固な構造が必要で、それを身につければどんなテクニックでも習得することができるようになります。そして簡単なミスを犯すことがなくなります。
ある時点で、Youtubeであまりに多くのテクニックを見るのは良くありません。なぜなら、それらを試すことに固執してしまい、守るべき方法論が守れず、結局マットの上に叩き出されることになるからです。だから、新しいことを学ぶこと自体は良いことですが、自分の基礎を忘れないように。
私の柔術はとても強い。なぜなら、私の技術には非常に強力な連続性があるからです。基礎がしっかりしているので簡単にはミスを犯さず、新しいことも学びやすく、見通しを立てられます。
【ここが厄介なポイント】諦める前に、どこまで行けるかを知ること。基本的なことができなければ、危険地帯の真っ只中にいることになります。
ホジャー・グレイシーは「若くてチャンピオンになることを目指している競技者」に向けて「ベーシックな技術も忘れずに習得したほうがいいよ」ということを言っているようです。
柔術家なら誰もが知っている十字絞めなどのベーシックな技を、「来ると分かっていても防げないレベル」まで磨き上げているホジャー・グレイシーが言うからこそ説得力がある言葉だなと思いました。
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