柔術でマウスピースを使うことのメリット・デメリット
今年は年始早々に、スパーリングで練習相手のヒザがアッパーカットのような軌道で強烈にアゴに命中。完全に死角からだったので、不意をつかれて強烈に舌を噛んでしまいました。それはもう「これって死ぬんじゃない???」と一瞬思ってしまったくらいの衝撃で、口の中は血まみれ。思わぬダメージを負ってしまいました。
そこで今回は、ブラジリアン柔術の練習でマウスピースを使うことのメリット・デメリットなどについてまとめています。
柔術は「比較的安全」とはいえ格闘技
ヒザがアゴに当たった瞬間、顎関節からパキパキッ!と不快な音がして、しばらく口が開きにくい状態に。舌は噛み切るまでには至らなかったものの傷口が大きくて大出血。舌の横側がちぎれる寸前でした。
外傷としては、瞬間的に首に力を入れて耐えたので脳震盪は免れたもののKO級の打撃を食らったような状態。そこから1週間は運動を控えて安静にしました。食事も刺激物や固いものを食べると傷口が痛むので、なるべく噛まないで済むやさしい味の流動食に。そして、痛みで喋ることもままならず、仕事や日常生活にも支障がでていました。
マウスピース着用のメリット・デメリット
アマチュアボクシング出身のトレーナーさんにマウスピースについて聞いてみたところ、ボクサーは「舌を噛まないようにする目的でマウスピースを使用している」とのこと。確かに、見えない角度からアッパーカットをくらうと私が今回受けたダメージと同じ状態になりそうです。
それから、歯科検診で「かなり歯がすり減っているけど、何か心当たりありますか?」と聞かれて、柔術をやっていることを伝えると「歯がボロボロになりたくなければ、マウスピースを使ったほうがいいですよ」と忠告されました。
メリットとしては「舌や口腔内の保護」と「歯が折れたりすり減ったりすることを防ぐことができる」などがあります。
あと、うちの道場の先生にマウスピースについて聞いてみたところ、「面倒だからつけてないけど、ヒザが顔面に当たるというのは珍しいことではない」とのこと。確かに、所属道場はマウスピースをつける人が少数派。私も装着するが面倒なのと、市販品のマウスピースだと装着すると口のなかがモゴモゴするのが苦手で、スパー中に呼吸もしづらくなるので使っていませんでした。
デメリットとしては、「つけるのが面倒」「呼吸がしづらい」などがあります。
オーダーメイドのマウスピースを作ってみた
そんなこんなで市販品のマウスピースは買ったけど使っていなかったのですが、「オーダーメイドなら違うのかな?」と考えて、巣鴨にある有名格闘家も御用達のスポーツマウスピース専門店にうかがって作ってもらうことにしました。
注文は、まずWebから来店の日時を予約。それから当日に店舗内でデザインや仕様について相談。オーダー内容が決まったら代金を支払って、上顎と下顎の型を取ります。紫色の液体のようなものが入ったトレーを口の中に入れて型を取ったら完了。かかった時間は、だいたい1時間くらい。
マウスピースが完成したら、宅急便で自宅へ送付していただけます。
マウスピースが完成して自宅に届いた
注文してから約2週間で、自宅にオーダーしたマウスピースが到着。マウスピースと一緒に型を納品していただけるので、次回の注文から型取りが不要になります。
できあがった型は、本人が見ても再現率ほぼ100%の仕上がり。これにあわせてマウスピースを作るのだから、それはもう完璧なフィッティング。市販品とは全くの別物でした。
オーダーメイドと市販品マウスピースの違い
オーダーメイドと市販品の違いですが、まずフィット感が全く違います。オーダーメイドは装着時に不快なことが全くありません。慣れてくると、装着していることを忘れてしまうことすらあります。さらに、マウスピースをつけたまま会話したり、スポーツ飲料を飲むことができます。これは市販品では全くできなかったことです。
あと、マウスピースがしっかり奥歯まで作られているので安定感があり、スパー中にズレるようなことが全くなくて、噛み合わせが良くなることで脱力感が得やすくなったり疲労が軽減したりします。
特にすごいと思っているポイントは、歯茎の上側のフィット感と前歯の裏側あたりの形状や厚みが絶妙なところ。私が持っていた市販品もお湯に浸けて自分の歯の形にフィットさせるタイプだったのですが、その部分のフィッティングは全く勝負にならないほどレベルが違います。
完成したマウスピースはこちら
私はオーバーアンダーパス(噛みつき)が得意なので、「いかにも噛みつかれそうなデザイン」が面白いかなと思い、総合格闘家のRENA選手が使っている牙のマウスピースをちょっとシンプルなデザインにしてもらいました。金色で名前も追加してます。
費用は約2万円でしたが、デザインにこだわらなければ8,500円でオーダーメイドのマウスピースを作ることができます。
まとめ
マウスピースはずっと苦手意識があったのですが、オーダーメイドで作ってみたら本当に全くの別物でした。
装着することで安心感もあるので、今ではスパーリング練習で必ず使ってます。柔術スタイルがプレッシャーパサータイプなので接近戦の攻防になることが多く、歯のダメージはずっと気になっていたので今回は良いきっかけになりました。
それにしても、口の中のケガは本当に辛いですよ・・・。
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